【OLVM 4.5】 構築・設定・操作手順まとめ

Oracle Linux Virtualization Manager(OLVM)4.5 で、スタンドアロン エンジンのインストールからネットワーク・iSCSI マルチパスの 3Tier 構成、仮想マシンの作成と操作(ライブ マイグレーション・HA・経路障害)、GlusterFS とセルフホステッド エンジンによる HCI 構成までの手順をまとめました。手順は公式ドキュメント(Oracle Linux Virtualization Manager)に沿っており、検証環境で実際に操作して画面を撮っています。

目次

手順の一覧

No.記事内容
1エンジンのインストールと KVM ホストの追加手順リポジトリ、事前チェック、engine-setup、管理ポータルへのサインイン、ホストの追加
2ネットワークの設定手順(論理ネットワーク・ボンド)論理ネットワーク、クラスタの役割(移行用)、ボンドの作成、iSCSI 用の IP アドレス
33Tier 構成:iSCSI+マルチパスのストレージ ドメイン作成手順iSCSI のデータ ドメイン(2 経路)、マルチパスの確認、iSCSI ボンドについて
43Tier 構成:仮想マシンの作成・ライブ マイグレーション・HA・経路障害仮想マシンの作成(HA・VM リース)、ライブ マイグレーション、iSCSI の片系障害、ホストの電源断
5HCI 構成:GlusterFS+セルフホステッド エンジンの構築手順Cockpit の Gluster ウィザード、Hosted Engine の展開、HE ホストの追加、ストレージ ネットワーク。現行パッケージで必要だった回避策 4 件
6HCI 構成:仮想マシンの作成・ライブ マイグレーション・HA・ブリック障害GlusterFS 上の仮想マシン、ライブ マイグレーション、ホストの電源断、ブリック障害と自己修復

検証環境

項目内容
OLVM4.5.5(ovirt-engine-4.5.5-1.77)
ホストOracle Linux 8.10(UEK 7)× 3 台。Proxmox VE 上の仮想マシン(入れ子の仮想化)
エンジン3Tier:スタンドアロン(Oracle Linux 8.10)/HCI:セルフホステッド エンジン(アプライアンス、Oracle Linux 9.8)
ネットワーク各ホスト NIC 5 枚(管理・iSCSI 2 経路・ストレージ/移行用のボンド 2 枚)
3Tier のストレージLinux(LIO)の iSCSI ターゲット、ポータル 2 つ(別サブネット)、dm-multipath
HCI のストレージGlusterFS、engine と data の 2 ボリューム、レプリカ 3(3 台目はアービター)、各ホスト 200 GB × 1 本
確認した日2026 年 10 月 17〜18 日

検証で測った値(参考)

入れ子の仮想化の環境での値です。実機の性能の目安にはなりません。

項目3Tier(iSCSI)HCI(GlusterFS)
ライブ マイグレーション27 秒、ping の欠落 1 回(0.2 秒間隔)29 秒、ping の欠落 1〜2 回
ホストの電源断から仮想マシンの応答まで(HA、電源管理なし)約 174 秒約 309 秒
ストレージの経路・ブリックの 1 つの故障iSCSI の経路が 1 本になり、I/O は継続、ping の欠落なしブリック停止中も書き込みは継続、再起動から約 5 秒で自己修復

注意点

  • GlusterFS を使う HCI 構成は、Oracle Linux 8 のホストでのみ利用できます。検証時点の公式パッケージの組み合わせでは、Cockpit のウィザードどおりに進めると失敗する箇所が 4 つあり、HCI の構築手順に回避策を書いています。
  • この検証では電源管理(IPMI などによるフェンシング)を設定していません。HA は VM リースで二重起動を防いで再起動しています。本番では電源管理の設定を推奨します。
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