【HPE VM Essentials 9.1】 3Tier 構成:仮想マシンの作成・ライブ マイグレーション・HA・経路障害の確認手順

GFS2 データストアに仮想マシンを作り、ライブ マイグレーション、iSCSI の片系の経路障害、ホストの電源断(HA)を確認した手順と結果です。

目次

この記事の前提

VME には HVM 用の OS イメージは同梱されていません。cloud-init に対応したイメージ(qcow2)を登録して使います。この検証では Rocky Linux 9 の GenericCloud イメージを使いました。

仮想イメージの登録

(1) [Library] → [Virtual Images] で [+ Add] → [QCOW2] を選びます。

Virtual Images
イメージの形式

(2) 名前と OS を入力します。

イメージの設定
項目説明設定値
NAMEイメージ名rocky-9-cloud
OPERATING SYSTEMOS の種類Rocky Linux 9 64-bit
IS CLOUD INIT ENABLED?cloud-init でユーザーやネットワークを設定するオン(既定)
INSTALL AGENT?Morpheus のエージェントを VM に入れるオフ(この検証では不要)

(3) VM のログイン ユーザーとイメージの取得元を入力し、[Save Changes] をクリックします。

取得元
項目説明設定値
USERNAME/PASSWORDcloud-init で設定するユーザーrocky/任意
CREATE IMAGE IDファイルをアップロードするか URL から取得するかURL/PATH
URLイメージの URLhttps://dl.rockylinux.org/pub/rocky/9/images/x86_64/Rocky-9-GenericCloud-Base.latest.x86_64.qcow2

数分で [STATUS] が Active になります。

仮想マシンの作成

(1) [Provisioning] → [Instances] で [+ Add] をクリックします。

Instances

(2) 種類に [HVM] を選んで [Next] をクリックします。

種類

(3) グループ・クラウドを確認し、インスタンス名を入力して [Next] をクリックします。

名前

(4) [Configure] で、プラン・ディスク・ネットワーク・イメージ・ホストを選びます。

Configure
項目説明設定値
PLANCPU とメモリーの組み合わせ1 CPU, 2GB Memory
VOLUMESルート ディスクのサイズと置き場20 GB、gfs2-ds01
NETWORKS接続するネットワーク(DHCP)Management
IMAGE仮想イメージrocky-9-cloud
HOST最初に起動するホストdoc-hvm2

(5) [Advanced Options] では、マシン タイプ、UEFI、vTPM、セキュア ブート、ネステッド仮想化などを設定できます。この検証では既定値のままにしました。

Advanced Options

(6) [Automation] は空欄で [Next]、[Review] で [Complete] をクリックします。

Review

(7) 作成が始まり、DHCP で IP アドレスが割り当てられます。この環境では約 1 分 50 秒で Running になりました。

インスタンス一覧

(8) インスタンス名をクリックすると詳細が表示されます。下の表に、VM が動いているホスト(doc-hvm2)が表示されます。

インスタンスの詳細

ライブ マイグレーション

ライブ マイグレーションは、仮想マシン([Infrastructure] → [Compute] の VM)の [Manage Placement] で行います。

(1) インスタンス詳細の VM 名をクリックして VM の画面を開き、[Actions] → [Manage Placement] をクリックします。

Actions

(2) [HOST] に移行先(doc-hvm3)を選び、[Save Changes] をクリックします。

Manage Placement
項目説明設定値
HOST移行先のホストdoc-hvm3
PLACEMENT STRATEGYAuto(HA で別ホストへ)、Failover(優先ホストが戻ると戻る)、Pinned(動かさない)Auto
ENABLE CPU THROTTLINGメモリーの書き込みが多い VM の移行を収束させるため CPU を絞るオフ
MIGRATION TIMEOUT移行のタイムアウト(秒)既定(6000)

(3) [History] タブに移行の記録(Moving Server … to doc-hvm3)が表示されます。

History
項目結果
所要時間12 秒(History の Duration)。メモリーの転送自体は約 4.4 秒
ping の欠落1 回(0.2 秒間隔の ping)
移行の経路vs1(ボンド、10.20.85.152 → doc-hvm3)

iSCSI の片系の経路障害

VM が動いている doc-hvm3 の ens19(経路 A)のリンクを切りました。

sudo multipath -ll
`-+- policy='service-time 0' prio=50 status=active
  |- 5:0:0:0 sdc 8:32 failed faulty offline
  `- 6:0:0:0 sdd 8:48 active ready  running
項目結果
ゲストの I/O経路の障害中も 200 MB の書き込み(direct I/O)が完了(313 MB/s)
ゲストへの ping欠落なし
復旧リンクを戻すと経路が active ready running に戻り、iSCSI セッションも LOGGED_IN に戻った

HA(ホストの電源断)

VM が動いている doc-hvm3 の電源を強制的に切りました。

経過時間内容
0 秒doc-hvm3 の電源を切る
約 5 分Manager 上で doc-hvm3 が warning/unknown になる
約 5 分 40 秒VM が doc-hvm1 で起動
6 分 6 秒ゲストに SSH で接続できる

(1) VM の画面で、ホストが doc-hvm1 に変わっています。

HA 後の VM

(2) クラスタの [Summary] の [QUORUM] に、ノード 3・到達可能 2・フェンス済み 1・ACHIEVED が表示されます。残りの 2 台で過半数を保つので、残りのホストは止まらず、GFS2 もマウントされたままでした。

クォーラム

doc-hvm3 を起動すると、自動で GFS2 に再参加し(DLM のメンバー 1 2 3)、クラスタは ok に戻りました。配置方針が Auto の VM は doc-hvm1 に残ったままです(Failover にすると元のホストへ戻ります)。

結果のまとめ

試験結果
ライブ マイグレーション12 秒、ping の欠落 1 回。ボンド(vs1)経由
iSCSI の経路障害I/O は継続、ping の欠落なし
HA(ホストの電源断)約 6 分で別のホストで起動。残り 2 台でクォーラムを維持

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