everRun に仮想 CD(VCD)を登録して仮想マシンを作り、PM のメンテナンス(Work On)による仮想マシンの移動、A-Link 1 本の障害、PM の電源断(HA)を確認した手順と結果です。
この記事の前提
- インストールと初期設定が終わっていること
- 参照: everRun 8.1 User’s Guide
仮想 CD(VCD)の作成
(1) [Virtual CDs] で [Create VCD] をクリックします。VCD 名を入力し、[Copy CD ISO from network source] を選んで ISO の URL を入力し、[Finish] をクリックします(PC から ISO をアップロードすることもできます)。

(2) VCD は 2 台の PM に複製されます。状態が緑のチェックになれば使えます(この環境では 2.6 GB で約 8 分)。

仮想マシンの作成
(1) [Virtual Machines] で [Create] をクリックします。

(2) [Name, Description, and OS] で名前、起動方式(BIOS/UEFI。作成後は変更不可)、起動する VCD を選びます。

(3) [Protection Level] を選びます。

| 保護レベル | 説明 |
|---|---|
| FT | 2 台の PM で仮想マシンを同時に動かし、PM が故障しても無停止で切り替える |
| HA | 1 台の PM で動かし、ディスクだけをミラーする。PM が故障すると相手の PM で再起動する |
| NONE | 保護しない |
この検証は入れ子の仮想環境のため、FT の無停止切り替えは評価できません(比較調査で、入れ子では FT がリセットになることを確認しています)。ここでは HA を選びました。
(4) [vCPUs and Memory] で仮想 CPU とメモリーを入力します。everRun は管理用に vCPU 1 個とメモリー 20% を追加で確保します。

(5) [Volumes] でブート ボリュームのサイズと形式を確認します。

| 項目 | 説明 | 設定値 |
|---|---|---|
| Volume Size | ボリュームのサイズ | 20 GB |
| Disk Image | RAW、またはスナップショットが使える QCOW2 | RAW |
| Storage Group | ボリュームを置くストレージ グループ | Initial Storage Group |
(6) [Networks] で接続する業務ネットワーク(net_850)を選びます。

(7) [Creation Summary] を確認して [Finish] をクリックします。

OS のインストール
(1) 仮想マシンの [Console] でコンソールを開き、OS をインストールします。VCD からの起動は 1 回だけです。もう一度 CD から起動するときは、仮想マシンを停止して [Boot From CD] を使います。

(2) この検証では、起動メニュー(BIOS なので ISOLINUX)で Tab を押し、カーネルの引数の末尾にキックスタート(inst.ks=http://<Web サーバー>/rocky-evr01.cfg)を追加して自動でインストールしました。

インストール中に仮想マシンのリセットを何度も行ったところ、「VM has crashed」「removed from service」となり、仮想マシンが赤い×(停止・起動不可)になりました。短時間に何度も落ちた仮想マシンは自動で隔離されます。仮想マシンの [Reset Device] で「サービスに戻す」を確認すると、起動できるようになりました。
インストール後、ゲストに QEMU ゲスト エージェントを入れると、[Summary] に OS の名前(Rocky Linux release 9.8)が表示されます。
PM のメンテナンス(Work On)と仮想マシンの移動
PM の保守を行うときは、PM を選んで [Work On] をクリックします。PM がメンテナンス モードになり、動いている仮想マシンは相手の PM に移動します。


| 項目 | 結果 |
|---|---|
| 移動(node0 → node1) | 26 秒 |
| ping の欠落 | 1 回(0.2 秒間隔)。ゲストの uptime は継続(ライブ移行) |
保守が終わったら [Finalize](CLI では avcli node-workoff)でメンテナンス モードを解除します。
A-Link 1 本の障害
node0 の priv0(A-Link 1)のリンクを切りました。
(1) [Dashboard] に「Network interface priv0 on PM node0 has no link/carrier」が表示されます。

| 項目 | 結果 |
|---|---|
| 仮想マシン | 稼働を継続(ping の欠落なし、200 MB の書き込みが完了) |
| ミラー | もう 1 本の A-Link(net_851)で継続 |
HA(PM の電源断)
仮想マシンが動いている node0 の電源を強制的に切りました。
(1) [Physical Machines] で node0 が unreachable(Broken)になり、node1 が primary になります。

(2) [Alert History] に、node0 との通信が切れたことが記録されます。

| 項目 | 結果 |
|---|---|
| 仮想マシンの再起動 | node1 で再起動。電源断から 62 秒でゲストに SSH で接続できた |
| 管理コンソール | システム IP(192.168.1.163)のまま使い続けられた(node1 に移る) |
| 復旧 | node0 の電源を入れると約 4 分でシステムに戻り、ディスクの再同期が始まった |
結果のまとめ
| 試験 | 結果 |
|---|---|
| Work On による移動 | 26 秒、ping の欠落 1 回 |
| A-Link 1 本の障害 | 無停止 |
| PM の電源断(HA) | 62 秒で相手の PM で再起動 |