【Harvester 1.8】 構築・設定・操作手順まとめ(HCI・3Tier)

SUSE Virtualization(Harvester)v1.8.2 で、3 台のノードへのインストールから、ネットワークの冗長化(ボンディング)、ストレージ ネットワーク、仮想マシンの作成と操作(ライブ マイグレーション・NIC 障害・HA)、外部ストレージ(NFS)を使う 3Tier 構成までの手順をまとめました。手順は Harvester の公式ドキュメントに沿っており、検証環境で実際に操作して画面を撮っています。

目次

手順の一覧

No.記事内容
13 ノード HCI クラスタのインストールと初期設定インストーラー、設定ファイルによる自動インストール(create/join)、管理ボンド、管理画面の初期設定
2ストレージ ネットワークと VM ネットワークの設定クラスタ ネットワーク、ストレージ用ボンド、storage-network(VLAN)、VM ネットワーク
3仮想マシンの作成・ライブ マイグレーション・NIC 障害・HA(HCI)イメージ、cloud-init、レプリカ、Migrate、ボンドの片側断、ノードの電源断
4外部ストレージ(NFS・CSI)を使う 3Tier 構成csi-driver-nfs、csi-driver-config、ストレージ クラス、NFS 上の仮想マシンの移動・障害・HA

構成について(3Tier/HCI)

Harvester は HCI(各ノードのディスクを Longhorn で束ね、レプリカを 3 台に置く)が基本の構成です。v1.5 からは外部ストレージの CSI ドライバーでも仮想マシンのディスクを作れるため、この連載では HCI と 3Tier(NFS)の両方を確認しました。

構成ストレージ通信の冗長化
HCILonghorn(レプリカ 3)レプリカ通信を専用のボンド(ens20・ens21、active-backup、VLAN 100)に分離
3TierNFS サーバー+csi-driver-nfsNFS の通信が通る管理ボンド(ens18・ens19、active-backup)

検証環境

項目内容
Harvesterv1.8.2
ノード3 台。Proxmox VE 上の仮想マシン(入れ子の仮想化、公式サポート外)、各 6 vCPU・22 GB・ディスク 260 GB、NIC 4 本
NFS サーバーRocky Linux 9(3Tier の確認用)
仮想マシンRocky Linux 9 GenericCloud、1 vCPU・2 GB
確認した日2026 年 10 月 22 日

CPU とメモリーは要件(検証用で 8 コア・32 GB 以上)を下回っています。本番では要件を満たすハードウェアを使ってください。

検証で測った値(参考)

項目HCI3Tier(NFS)
ライブ マイグレーション(転送)6〜8 秒7〜8 秒
ping の最長の途切れ(ライブ マイグレーション)0.8〜7.6 秒0.6〜8.9 秒
ボンドの片側の NIC 障害無停止(ストレージ ボンド)/0.4 秒(管理ボンド)0.4 秒(書き込みは継続)
ノードの電源断(HA)338 秒で別ノードで再起動320 秒で別ノードで再起動
ノード復旧後のレプリカ再構築電源投入から 171 秒で healthy(レプリカなし)

注意点

  • HA で別のノードに移るまでの時間は、設定 vm-force-reset-policy(既定は NotReady から 15 秒後に退避を試み、180 秒で打ち切り)で決まります。
  • ストレージ ネットワークを変えるときは、すべての仮想マシンを止める必要があります。
  • cloud-init の network-config は、Rocky Linux 9 では version 1 でインターフェース名を書くと確実でした。
  • 入れ子の環境では、NIC の片側断やライブ マイグレーションの後に、外側のブリッジが MAC アドレスを学び直すまで仮想マシンへの通信が途切れることがありました。
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